漁書日誌 3.0

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土曜の豆本

本日は愛書会古書展の二日目。閉場前30分に会場到着。
ザーッと見て行く。明治期の「文章倶楽部」や「中学世界」なんてのが500円くらいで転がっていたが、いやいや今は金欠だしと買わず。それでも新書2冊を買って、注文品の当確をしてみると、当たっている。というか、出してもらって注文者の書かれているタスキを見てみるとワタクシしか注文者はいなかった。

色摩力夫オルテガ」(中公新書)帯100円
山田野理夫「三島由紀夫死の美学」(フォトにっぽん社)カバ200円
椿実「メェゾン・ベルビウの猫」(未来工房)1997年3月1日限定凾3800円
新書はどうでもいいとして、豆本である。年末に注文していたもの。しかし今となっては経済事情が変わり金欠状態でキツイのだが、ハズレていてくれればなと思いつつも当たっていた。

この「メェゾン・ベルビウの猫」は、総革装天金、毛筆署名落款入り、限定150部記番。凾の内側は天鵞絨張りになっているが本体と微妙にサイズが合っておらずスカスカ。本文は2色刷でノンブルが朱色刷になっている。しかし本文中、アラビア数字と漢数字と混ざった変な本文だが、これ校訂とかしていないんだろうか。豆本古通豆本とかで書物関係のものは幾つか持っているが工芸品的な豆本はとくべつ興味があるわけではない。しかしまあ、椿実は全集以外の単著として(詩歌以外の)創作はこれくらいだろうし、まあ、というものである。中身は書き下ろしという表題作と「メェゾン・ベルビウ地帯」の2編を収録。前者はその後増補されて雑誌に発表されたらしい。私小説めいた性的回想のような短篇。椿実は、実は「SMスナイパー」といった雑誌にポルノ小説を書いていたりして(椿紅子編の書誌による。「椿実の書架」参照)、ははあこうした描写もそういう流れの一端にあるのかなあなどと思ったことであった。
ところで今回の愛書会は60周年であるということだそうで、目録も記念号となっており、冒頭にはカラー写真版で「春と修羅」の美本が120万円で掲載されている。それだけで、あとはまあ普通なのだが、今回の目録では、「丹下左膳」の凾のみ1万円という出品があった。凾欠所持の人は嬉しいだろう。帯のみだったら3万円でも注文が来そうである。それから、西村賢太渡辺啓助宛書簡が2編(便箋4枚2万円、便箋2枚1万円)というのが出ていたが、売れたのであろうか。昭和59年のものというがちょっと中身を読んでみたい気もする。