漁書日誌 3.0

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神保町ブックフェスティバル/レイクサロン

神田古本まつり神保町ブックフェスティバル2015に赴く。

端的に、いつも神田古本まつりで期待しているのは、特選古書市すずらん通りなのである。昨年は雨天中止だったような気がする。すずらん通りのは、各出版社がワゴンを出して、在庫を放出するというもので、定価の半額とか1冊千円とか、ところによってはかなり買い得だったり絶版品切れのものがヒョイと出てくるものもあったりと、実は特選だけでなくこちらも毎年期待しているものなのである。
今年興味深かったワゴンは、国書刊行会羽鳥書店白水社青弓社森話社柏書房あたり。会場に到着したのは10時45分くらいだったか。ザーッと見て行ったが、白水社のワゴンでは生田耕作訳「書痴談義」特装限定178部本などもあり(車内の在庫か。ちゃんと記番してあった)、1万5千円あとは交渉次第ということで、隣にいた人が1万2千円にして買っていた。国書刊行会では、ドイツ・ロマン派全集から例えば「教皇ヒュアキントス」なんて最近のものも安く出ており、かなり悩ましかった。森話社は毎年楽しみにしているところで、学術書が格安。今回は牧義之「伏字の文化史」が千円で出ていたので購入。柏書房では、チラチラと古書で買っているパルマケイア叢書のしかも欲しくて買ったところが定価の半額であって、なんとなく悔しい。羽鳥書店では、高山宏の「風神の袋」が5千円で2冊あり、逡巡のうえ買ってしまう。定価1万2千円で出た当時これはさすがに無理だと思ったものであった。

牧義之「伏字の文化史」(森話社)カバ帯1000円
高山宏「風神の袋」(羽鳥書店)カバ帯5000円
もちろん新品で傷や汚れもないものなのだからお得な買い物である。正午近くになって来ると、人出もドンドン増えて、さっきあのワゴンにあった本が売れてるなんてのも目につくようになってくる。くたびれたので上島珈琲で一服。さすがに極々金欠時でありこれ以上は無理と退散したのであった。
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山中湖文学の森三島由紀夫文学館・第11回レイクサロン10月31日@清渓
村松英子「三島演劇のヒロインを演じて」
会場はほぼ満席で大盛況。村松氏は文学座、NLT、浪曼劇場と三島と演劇活動を共にした俳優であるのみならず、家族ぐるみで三島家とお付き合いのある方でもあり、兄・村松剛などの話も出て面白くかつ興味深いものであった。

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以下は興味ある新刊書。

書誌学談義 江戸の板本 (岩波人文書セレクション)

書誌学談義 江戸の板本 (岩波人文書セレクション)

戦後新聞広告図鑑: 戦後が見える、昭和が見える

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写真の映像 (芸術論叢書)

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“生表象”の近代―自伝・フィクション・学知

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神道と学問 (神社新報ブックス)

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Ōe(おおえ):60年代の青春

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都市と暴動の民衆史 東京・1905-1923年

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