漁書日誌 3.0

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愛書会から

新年最初の古書展行、愛書会。
注文品は無し。閉場10分前に到着してザーッと見る。ほとんどよくは見られなかったが、ある店の棚に、図書館廃棄のちくま学芸文庫講談社文芸文庫がズラッとあったので物色。ちくま学芸の方は、図書館のアレ、ビニールコーティングみたいのをカバーから本体にかけて貼付されちゃっていてさすがに安けれどもやめ、コーティングはされていないが小口に印と貸し出しカードが後ろ見返しに貼付されている文芸文庫を3冊。とりわけ「年月のあしあと」は小口の図書館印もないし資料として持っておきたかったのでよかった。
その後、村山書店をちょいと覗いたら、新刊時に買わなかった「ジュルナール律」の復刻版を安く発見、あわせてシュミットも橋川訳を欲しかったので購入。それから小宮山書店に行き、年末に「日本の古本屋」でお勉強用に探していた本を発見、注文していたので、支払い受け取ってきた。本日の古書は終了。

広津和郎「年月のあしあと」(講談社文芸文庫)上下カバ揃図書館廃棄本350円
浅見淵「昭和文壇側面史」(講談社文芸文庫)カバ図書館廃棄本印250円
シュミット「政治的ロマン主義」(未来社)カバ500円
復刻「ジュルナール律」(冬花社)凾500円
クロコウ「決断——ユンガー、シュミット、ハイデガー」(柏書房)2160円
それから以下は、仕事場帰りに古書店に寄って買ったり、マケプレだったり、ヤフオクだったりから購入したもの。

レルフ「場所の現象学」(ちくま学芸文庫)カバ帯500円
玉居子精宏「大川周明アジア独立の夢」(平凡社新書)カバ300円
岡松和夫「断弦」(文藝春秋)カバ帯96円
渡辺京二北一輝」(ちくま学芸文庫)カバ936円
図録「異端画家 秦テルヲの軌跡」1500円
「断弦」というのは、知らなかったのだが、平井呈一の姪と結婚した著者が、荷風や平井をモデルとして描いた小説。秦テルヲは、〈はだてるお〉と濁って読むとこの図録で初めて知った。ルパシカを着用し長髪でヒゲ面の肖像写真も初めて見たが、まるで想像と違った。どこぞの教祖とか前衛パフォーマンスとかやっていそうな面構えで意外であった。

以下、最近の気になる書物。

編集少年 寺山修司

編集少年 寺山修司

エノケンと菊谷栄

エノケンと菊谷栄

身体はどのように変わってきたか 〔16世紀から現代まで〕

身体はどのように変わってきたか 〔16世紀から現代まで〕

科学革命 (サイエンス・パレット)

科学革命 (サイエンス・パレット)

このほか金子國義自伝「美貌帖」(河出書房新社)とか岩波文庫入りするバザンの「映画とは何か」(果たして改訳されているのか。美術選書版なら所持しているのだが)とか。でもバザンを文庫化するくらいなら、アーレントの「全体主義の起原」を文庫化して欲しいところ。