漁書日誌 3.0

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平成24年師走展(扶桑書房一人展)

今年度からかわほり堂と共催となった年末恒例扶桑書房の一人展(師走展だが、看板は「一人展」表記)。


正午より17時まで。いつもは少なくとも一時間前には行って整理券を貰うのであるが、本日はふとした寝坊からギリギリの時間、駅からマラソン状態で会場である古書会館へ駆けつけ、開場2分前に到着。スタートダッシュが大事なのにかなりあとから入場。いろいろあったけれども、今回は一部塚本邦雄祭の様相を呈していた。で、途中食事に抜けて(エチオピアにてカレー)再度終わり間際に回ったりして結局購入したものが以下。


伊藤銀月「怒濤」(日高有倫堂)明治42年4月25日初版裸800円
小笠原白也「妹」(青木嵩山堂)大正2年12月15日再版裸1000円
谷崎潤一郎「異端者の悲み」(阿蘭陀書房)大正6年9月15日初版凾欠1200円
三上於菟吉「美女地獄」(榎本書店)大正13年10月15日初版天金凾欠800円
蒲原有明「飛雲抄」(書物展望社昭和13年12月10日初版凾欠500円
太宰治「東京八景」(実業之日本社昭和16年5月3日初版カバ欠汚1200円
永井荷風「小説 浮沈」(中央公論社)昭和22年1月15日限定200部記番凾欠2000円
雑誌「女性」(プラトン社)創刊号復刻版300円
取り敢えず戦前の部。小笠原白也のこれ、美麗な木版口絵がついているのだが「大阪毎日新聞社画工部にて 英晋」とある。これはちょっと調べないと誰なのかわからない。「美女地獄」は珍しいとの由。それから「浮沈」は限定本の上製本でコンディションもよい。


山方方夫「その一年」(文藝春秋新社)昭和34年3月25日初版カバ1000円
吉行淳之介「唇と歯」(東方社)昭和41年1月10日初版カバ献呈署名入1500円
磯田光一編「塚本邦雄論集」(審美社)初版凾帯塚本邦雄短歌署名落款入300円
瀧口修造「星と砂と」(書肆山田:草子1)袋欠アンカット300円
吉岡実「異霊祭」(書肆山田:草子3)袋アンカット400円
吉屋信子「わすれなぐさ」(実業之日本社)重版カバ欠2500円
お次は戦後の部。吉行の署名本は一冊は欲しいと思っていたのでちょうどよかった。会場には他に倉橋由美子「婚期」の献呈署名本があり、後の丸文字ではなくカクッとした毛筆だったのでこれもと一応手に持っていたが手放した。塚本邦雄のものはだいたい70年代以降のものがどっさりほとんど署名入りで出ていたけれど、結局これを購入。「塚本邦雄湊合歌集」外凾付の署名短歌入のが3000円であって買おうかと思ったけれども置く場所もないしと諦め。同じく、小林秀雄「近代絵画」井伏鱒二宛署名入2000円とかも、でかいので諦め。吉屋信子のはあとで事務所で購入したもの。