漁書日誌 3.0

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橋口五葉展+「金閣寺」凱旋公演


会期ギリギリになってしまったが、ようよう千葉市美術館で開催されている橋口五葉展(6月14日〜7月31日)に赴いて来た。約100年ぶりに公開という「黄薔薇」(今回のチラシなどに用いられている)の展示ほか、かなりの数の鉛筆デッサンや手紙、手帖、それから漱石や鏡花らの装幀原画、漱石著作の広告ポスター等々なかなか見応えがあって楽しめた。谷崎「羹」の扉図案やら鏡花選集の作品冒頭にあるレターヘッドというか作品名ロゴのデザイン案とか、やっぱり装幀関係が興味深い。
図録は2400円。今回展示されたものがほぼ網羅されているほか、岩切信一郎のほか3名の論考も入っている。また、今回展示されていた「筑波山の晩春」という淡彩画が実は五葉作品ではないことが会期中に判明したそうで、それは取り外され注意書きが掲示されていた。図録だけでもこれは買いだと思う。

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今年初頭に神奈川芸術劇場で上演された宮本亜門演出「金閣寺」だが、いまニューヨーク公演(21日〜24日)を終えて、来年1月から2月にかけて東京と大阪で日本凱旋公演が決定したという。
初演時と比べて手が入ったりするのであろうか。これはまた見に行きたいと思っている。