漁書日誌 3.0

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間に合わない土曜

今日は中央線古書展@西部古書会館の二日目である。
目録には「富ノ澤麟太郎集」(沙羅書店)凾付9500円とか出ていたし、なにかよいものが出ているかもという甘すぎる期待も全くないわけでもないのだが、いかんせん注文品もないのに高円寺までというのは電車賃がきつすぎるために行く予定はなかった。が、そういえば近代文学会の大会が週末にあり、ちょっと聞いてみたい発表もあったので、そういう理由にかこつけて都内に出ることを正当化し、帰りに高円寺に行こうと目論んだ。しかしダラダラ起きて向かったので、ちょうど会場に着いて席に着くなり「以上です」と終わってしまい。本当にジャストにそうだったので自分ながらププと笑ってしまう。そしてそこから高円寺までは軽く30分以上かかる。結局高円寺に向かったのだが、高円寺駅のホームに到着したのは18時29分。とうに手遅れ。ちょうど高円寺にいた知人に連絡合流しチラッと古書店を流す。
そして、ここまで来たのなら、ということで、荻窪まで出る。ささま書店
でまあ、間に合わなかったという鬱憤もあったのだろうか、じっくり見て久々にドサッと買ってしまう。

ヒルデブラント「造形芸術における形の問題」(中央公論美術出版)カバ帯1575円
平野共余子天皇と接吻」(草思社)カバ1050円
十一谷義三郎「近代愛恋帖」(四六書院)昭和6年6月25日初版525円
ヒルデブラントは十年くらい前にガッコの図書館で読んでいたもの。あの頃「芸術哲学の根本問題」なんてのも囓った。でまあヒルデブラントはそのうち買いたいと思っていたのだが、これあんまり見かけない。「天皇と接吻」は未読だったが、どういう内容かも知っており、古書で安く探していた。そして十一谷。これ元々外装ないと思うけれども、コンディションもまあまあでこれは安いな、と。

江戸川乱歩全集7「黄金仮面」(光文社文庫)初カバ帯315円
多木浩二「写真論集成」(岩波現代文庫)420円
オットー「聖なるもの」(岩波文庫)570円*新訳版
石井政之中村うさぎ「自分の顔が許せない!」(平凡社新書)210円
乱歩全集、こないだよくよく確認したら残すは三冊だったのだが、これでコンプまで残り二冊。「写真論集成」も、ついこないだ、こんなのが出たぞと思っていたのだが、もう出版から七年とは。その後に中平卓馬の写真論が文庫になるなど当時は思いもよらなかった。ルドルフ・オットーのは、前の版持っているが、新訳ということで。これのみは、高円寺の大石で購入。
ああしかし、勢い余って使いすぎた。どうするのだ。