漁書日誌 3.0

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リブロ池袋春の古本まつり+新刊

金曜日、国会図書館を出て永田町駅から有楽町線で池袋へ。リブロの古書市である。初日は10日で既に過ぎてしまっているが、まあ注文品もハズレたし、ちょろっと会場を覗くという感じで赴いた。


今東光「東光金蘭帖」(中公文庫)200円
朝日新聞社編「『日米会話手帳』はなぜ売れたか」(朝日文庫)200円
淀川長治淀川長治の活動大写真」(朝日文庫)210円
工藤早弓「明治・大正詩集の装幀」(京都書院アーツコレクション)525円
日夏由紀夫「現代猟奇集 誰も知らない夜に……」(あまとりあ社)昭和30年10月20日カバ500円
松本清張「黒い福音」(中央公論社昭和36年11月30日初版帯ビニカバ840円
会場を一時間半見て回って購入したのが以上。日夏由紀夫は、その名の通り日夏耿之介三島由紀夫の掛け合わせのようなペンネームのカストリ系雑誌で活躍した物書きで、今回のは、売春やら娼婦の生態なんかに関するルポ風の読み物。ペンネームは、おそらく耽美的なイメージをもたせようとしたのかな、と、思われるが、あるいは当時は、三島と日夏の掛け合わせに猟奇といったイメージもあったのかも。それと清張のは、ララ物資とそれにまつわる当時のスッチー殺しに取材した小説。教会関係の疑惑なので装幀も聖書を模したもので、天小口と下小口が赤染になっている。装本は真鍋博
そしてここには写ってないが、水曜日、地元の古書店で「唐木順三全集1」(筑摩書房)函帯500円というのを買った。収録の「現代日本文学序説」「近代日本文学の展開」は、当時の初版本以外ではこれでしか読めないだろう、と。
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昨日献本を受けた新刊書籍。

若狭邦男「探偵作家尋訪——八切止夫・土屋光司」(日本古書通信社
あれこれいうまでもなく、である。八切止夫ご子息との対談やら、詳細極めた年譜はスゴイ。土屋光司の日記活字化も当時の文筆家の資料として貴重。これから読ませて頂きます。感謝。