漁書日誌 3.0

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三軒茶屋からサンシャイン

サイモン・マクバーニー演出「春琴」@世田パブのマチネを観てから、一路池袋へ。今回のは再演で、去年の初演時に出演していたヨシ笈田氏の代わりに、下馬二五七氏が。演劇実験室◎天井桟敷の初期メンバーで、確か「午前中の時間割」なんていう変な映画でみたことがあったが、現役で活躍中であったと初めて知る。寺山夫妻のマンションの番地をそのまま芸名にしたというこの変わった芸名。
それでまあ今日は、サンシャインシティ大古本まつりに来たのである。注文品が当たったというのもある。数年ぶりなのだが、そしてここにはあまり来ない方なのだが、こんなにも会場は広かったか、と改めて思わされた。閉場約一時間前に着いたのだが、結局全部は見きれなかったのである。
で、まあ、いつものように文庫本中心だが、ザーッと会場を見て回って拾ったのは以下のようなもの。

文豪怪談傑作選特別篇「文芸怪談実話」(ちくま文庫)初帯500円
江藤淳「文学と私・戦後と私」(新潮文庫)100円
沢地久枝「妻たちの二・二六事件」(中公文庫)150円
和達清夫地震」(中公文庫)150円
出口京太郎「巨人 出口王仁三郎」(講談社文庫)100円
粟津則雄「自画像の魅力と謎」(NHKライブラリ)250円
中村光夫近代文学をどう読むか」(新潮選書)315円
戸板康二演芸画報・人物誌」(青蛙房)凾1575円
今日は中公文庫がドサリと並んでいる棚が幾つもあったので、ちょっとここのところ欲しくて探している文庫があるんじゃないかと期待したのだが全く見あたらず。「文芸怪談実話」は、そろそろ定価で新品を買おうと思っていたのでよかった。「演芸画報・人物誌」は、ああこれは必携の本だなあと前々から思って1500円以下で探していたもの。まあ今回1500円だが、これ見逃してまた数年とか経過しそうなので、買ってしまった。まあこれがあったので、他の細々と抱えていた文庫本などは手放したのだが。
それで、今回注文して当たったのが、これ。

水谷八重子」LP(非売品)1000円
これ、松竹と水谷良重が制作としてクレジットされており、ジャケットは三島の「鹿鳴館」で主役の影山朝子の扮装写真のみ。背に「水谷八重子」とタイトルがあるものの、他に何も記されておらず、ジャケット背面には「明治一代女」舞台写真と「October1 1981」と大きめの文字。これはなんだろう。非売品だし、配布用と思われ「志」という紙が添付されていたので、初代八重子二回忌配布品だろうか(初代八重子は79年10月1日死去)。一周忌、とか、七回忌追善公演とか、あるいは二代目襲名とかならわかるのだが、二回忌は何か特別なのだろうか。この辺の事情を知らないので、どなたか御存知の方のご教授を乞う。内容は、舞台録音、日生劇場で72年にやった「鹿鳴館」の抜粋と「明治一代女」の抜粋。以前からこの存在は知っていたけれども、今回案外安く入手出来てよかった。でも実はこれのCD版も見たことがある。
嗚呼しかし、芝居に行ったり、パンフも買ったり、古書など、あれこれと出費が多くてキツイ春になりそうである。安い文庫も、塵が積もればなんとやらだ。