漁書日誌 3.0

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木曜日に買った本と武智さん

仕事の帰りに、調布駅で途中下車。先週と同じだが、あの時に行った同じ古書店に再度立ち寄る。
フランセス・イエイツ「魔術的ルネサンス」(晶文社)重カバ1300円
イメージフォーラム」(81.1)特集:ビデオ宣言200円
この二冊を購入。

イエイツは、まあ安めだし、ということで。それから後者は、ちょっとまあビデオ映像に関して興味があったため。ちょろっと読んでみたが、あの「ピーマン80」が本格的なビデオ制作商業映画とは知らなかった。
で、帰宅してみると、ネットオークションで落札した本が届いていた。
武智鉄二劇画大冊「愛の輪舞」(現代新社)凾欠1000円
いやー、これ、安く欲しかった。芥川龍之介「歯車」を原作としたヌード写真集、というべきものだそうだ。序文を佐伯彰一が書いていた。あーあ。そして昭和45年の出版で当時の定価16000円。すごい高価。これ、関係者とかじゃなくって純粋に欲しくて購入した人とか当時どのくらいいたのであろう。しかしまあ、これがどうみても、キャンプというか悪趣味というかゲテモノというか、わけのわからないシロモノで、キャンプ好きとしてはお安く入手しておきたかった、というわけ。だって、これですよ。


もちろん、お得意の能面シリーズもあります。
しかし、こういうのをやってしまって出版してしまうというのもなかなか出来ることではなく、むかし三島由紀夫が、村上一郎の小説を評して「この小説は確かに下手である。しかし、人はまごころがなければこれほど下手な小説は書けない」とかいうようなもの凄い(!)レトリックを駆使していたが、それと同じような意味で、何か飛んでもなくずば抜けたものがなければ人はこのようなヴィジョンは出てこない(やはりヴィジョンだなんていうよりも「武智ワールド」という言い方がしっくりくるかも)、というわけで、その古典演劇に関する知や業績とは全く別のこういう側面に関して、やはり武智鉄二にはいまだ興味津々なのである。