漁書日誌 3.0

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七夕下見+松井画集

まずは「松井冬子画集」(エディシオン・トレヴィル)特装版から。16800円。六月に予約した成山画廊から本日宅急便で届く。
成山画廊予約分は、希望者には献呈署名が入る(通常は画家署名のみ)、せっかくなので入れて貰った。

輸送用段ボール外函入り。本体・帙は羽二重のような白の装丁。帙裏側は黒の別珍。普及版とは本文用紙も異なるらしい。

墨筆署名。
で、特装は、普及版である「松井冬子I」「松井冬子II」には未収録の補遺があるという。デッサンなどだ。

しかし、特装版としてここまで凝って制作するならば、限定と銘打ってナンバリングしたほうがよいような気もする。気もする、というか、個人的には是非そうしてもらいたかった。そもそも限定何部なのか販売サイトなど見てもどこにも出ていない。300部くらいだろうか。「限定という言葉に弱いミーハーなバカ」と思われるかもしれないが、しかし入っていた方が嬉しいと素直に思う。

で、まあ画集が届いたのは午前九時過ぎ。
それから再度寝て(今日は仕事がない)、午後、神保町に赴く。

明治古典会七夕古書大入札会の一般下見の日である。
むー、しかし、今回、これは是非手にとって見てみたいと渇望するような書物はなく。

まあ、実際手に取ったのは、志賀直哉反古一括のなかに混ざっていた佐藤春夫と谷崎の名刺(佐藤春夫の名刺に谷崎が自分の名前も書き込んでいるというもの)、谷崎の幾つかの手紙、ほか幾つかの本(「軍港行進曲」特装50部本とか、最低30000円からだった「黒蜥蜴」豪華本とか)、それと、雑誌「ADONIS」別冊の「APOLLO」くらい。アポロの揃いは欲しいなあ。これ別冊だけ揃いで50000円くらいで出ないだろうかどこかで。
でも、これはちょっと見たいなあと思っていた小山内薫手紙風呂」の私家版革装は忘れていた。これって通一舎版の著者自家用ってことなんだろうか。
それと「美徳のよろめき」の切り絵原画三枚というのもあったが、あれはどの本で使われたのだろう。状況劇場の「腰巻お仙」の横尾ポスターもあったが、「いろはにほへと篇」でも「振袖火事の巻」でもなく、なんか聞いたことのないサブタイトルのものであった。ちょっと薄汚れていたが、実際貼りだしてあったものなのだろう。同じく横尾による「椿説弓張月」もあったが、折り跡しっかり。ヒステリックグラマーの大道写真集三冊一括最低180000円から、は、どうなのだろ。ゲリバラ5の「便所」はパンパンに入札があったようだが。
しかしどうせなら、クラインの「ニューヨーク」とか、よく知らないけれど目録見て興味津々だった写真集「東京一九四五年・秋」とか(中身を見てみたかったが、結構薄めの週刊誌みたいな冊子でビニル袋にパツパツな感じで入っていたので取り出すのやめておいた)、みておけばよかったか。

まあ、なかなかワタクシのような者には縁の薄いものであろうなあ。それよりも、明日は西部古書展のために高円寺。目録注文したものが当たったのである。時間があれば西荻などもまわりたい。