漁書日誌 3.0

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い・け・な・い武智マジック

一昨年、表参道のイメージフォーラムで上映されていた武智鉄二特集だが、その時のものがことごとくDVD発売されたのを知ったのは、もう一ヶ月位前だったか。

白日夢(64年) [DVD]

白日夢(64年) [DVD]

今回、取り敢えず「白日夢'64」を入手。
取り敢えず武智もの(これはもう、ひとつのジャンルでしょう)は、以前ビデオで「華魁」、「白日夢」「白日夢2」と個人観賞用にレンタル物をダビングして所持していた。
学生時代から、「白日夢」は仲間内でこれこそキャンプかとごく一部で話題であった。無論、1981年版である(当時、キッチュだ、モンドだ、キャンプだというものが大好物であった。もしかしたら今も)。
そして、1964版を知るに及び、当時見たという人から話を聞きそれは是非見たいと指をくわえたものである。その後、「白日夢2」を見て、「白日夢」ですら口アングリだったのが、「2」になるともうアホウ過ぎて笑ってしまう感じであった。

それでこのDVDである。
以前、新宿のツタヤには「黒い雪」もあったのだが、いつの間にか消えていた。おそらくテープが切れたのであろう、これは残念至極と思っていた。まあこれはまたちょっと違う意味で見たかったのだが。

その後、雑誌「100万人のカメラ」の武智映画特集を入手、特別付録としてついていた映画「白日夢」(1964)主題歌ソノシートも聞いた。

それでようよう、その渇が癒せたのが、一昨年のイメージフォーラムでの上映だったというわけだ。しかし、見たことのない、否、見られない状況にある映画は、どうも己の中で期待が高ければ高いほど神話化してしまうらしい。正直にいうと、映画を観ながら途中から寝てしまった。

そして、次に欲しいのは「紅閨夢」だ。
これには谷崎に扮した役者が出てくる。谷崎がストリップを見る。もの凄い勢いでアイスクリームを食い連続でおかわりする……などといったシーンもあるが、何と言っても、ワタクシが注目したのは、ほんの数分ではあるが、当時の武智式前衛舞踊のカラーシーンがみられることだ。谷崎らが観劇するという設定なのだが。いやはや。