漁書日誌 3.0

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小村雪岱装の封筒

夢二の画が入っている(印刷されている)便箋セットがある、とかいうのは何かのカタログだったか、目録だったか本だったかで読んだことがある。弥生美術館で知ったのだったかも。
しかし、小村雪岱装(装幀じゃないのに装ってのは変かもしれないけれども、まあ明記されているように画だな)の封筒なんていうものが売られていたとは知らなかった。

これである。
50枚で70銭とは安いような。

出典は、雑誌「中央文学」の大正8年10月号。巻末に春陽堂がやっていた?「春陽堂文具部」の広告があり、数ある夢二ものに混じって広告されていたもの。
正にへー、という感じ。おそらく木版で一枚一枚封筒に印刷されてるんでしょうねえ。今出てきたら、どのくらいの値段が付くのでしょうか。
そういえば、同じ雑誌の大正10年くらいの号だったと思うが、文壇諸家短冊とかいう広告も出ていました。鏡花とか荷風とか、雪岱のもありました。値段を見たら、安い。80銭とか。印刷とあったので、無論、肉筆ではなく印刷でしょうけれど、短冊に木版印刷されているんでしょうねえ。特に雪岱のは、歌が入ってるのではなく画だそうですから、今でもたまに古書市場で見かけるアレのようなやつとか、普通に安く売っていたのかと思うと、正に隔世の感。