漁書日誌 3.0

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装幀

梅雨の晴れ間に

土曜日、久々に都内に出る。 仕事関係の打ち合わせもあるが、扶桑事務所がオープンするというので出たわけである。 塚原史『反逆する美学』『模索する美学』『切断する美学』(論創社)揃4500円 岩切信一郎『橋口五葉の装釘本』(沖積社)限定500凾6800円 2…

戒厳令下の古書生活

緊急事態宣言はまだ解除にならないようである。大阪では解除によって古書の市が開かれた由。古書店も店によっては開店している。地元のよくいく店は既に先週店を開けていた。古書目録も来るには来るが、会場ではやらず、目録のみという形のようだ。となると…

師走の窓展

パリに行っていたので趣味展には行けなかったが、窓展はということで、いつものように会場15分前くらいに古書会館に到着。いつもに比べると、多少人が少ない感じ。10時開場。 で、ザーッと見て行くが、今回は抱え込む本はあまり多くなかった。その代わりとい…

台風直前の古書展

城南古書展初日。 台風19号の直撃を控えて、2日目の土曜日は無しになる。 今までこういう事態はあったこともあるのであろうが、ワタクシ個人が経験したのは初めて。そういえば震災の時は、1週間後の五反田と愛書会と行って、たしか愛書会の会場で棚にズラッ…

秋だが初夏をつかまえる

ちょうど木曜日から潮目が変わったように夏が終わった。いまだに湿気で汗をかくけれども、夏のような感じは消えて空気が切り替わったと肌で感じる。 そして金曜日、窓展。注文品はない。開場15分前にいく予定が、バスを乗り逃がして結局は開場して10分後の到…

5月の暑い趣味展

趣味展である。久しぶり。今日は全国的に暑く、5月だというのに東京では最高気温30度。体感的にはそこまではという感じでもあったが、異様であるというほかない。9時45分くらいに到着、10時開場。 まず扶桑書房の棚へ。なんだか今日はやたら里見トンの著作が…

散財一過

この週末は、神保町でのぐろりや展、五反田での散歩展と続いた。金曜日、ちょいと所用があって神保町へ出る。そのままぐろりや展の会場へ。ザーッと見て行くが、結局買ったのは文庫1冊に雑誌1冊。 柄谷行人「言葉と悲劇」(講談社学術文庫)カバ200円 「WAVE…

秋の風

先日来た扶桑書房目録の注文品が届いた。 泉鏡花「斧琴菊」(昭和書房)昭和9年3月20日初版凾付10000円 実は持っていなかった「斧琴菊」をようやく入手。小村雪岱による木版の凾、表紙が美しい。見返しは芥川の鏡花全集推薦文。天青染。本来はこれに擦れない…

煙草の造本

ちょっと面白い造本の本を地元の古本屋で見つけて買ったので、短いけれども投稿。 今日ちょっと地元繁華街にでたついでにいつもの古本屋をチラと覗いていってみると、ちょっと変わった本がある。安かったので買ってみたもの。 中島河太郎編「ポケット・ミス…

曇天鏡花漱石

ポツポツと雨の降ったり止んだりの曇天の土曜。 新宿の紀伊國屋に向かう。今日から紀伊國屋フォーラムで開催される「「天守物語」成立100年記念特別展 宇野亞喜良 × 山本タカト」に行って来た。 予め、今回出版された山本タカトと宇野亜喜良の挿絵装幀版の「…

梅雨明けの和洋会

東京の梅雨明けがようよう出たのが28日、その翌日の和洋会である。午後からちょっと仕事であったのだが、なかなか寝付けず、そのまま起きだしてお昼近くの会場に向かった。注文していた寺山修司の映画台本「田園に死す」八千草薫宛献呈署名入3240円はハズレ…

五月の雪国に紅葉

ちょいと所用で地元繁華街に出たついでに、久々によく行く古本屋を覗いたらオッというものがあったので購入。 濱谷浩「雪国」(毎日新聞社)昭和31年3月30日初版カバ凾欠1500円 田村泰次郎「わが文壇青春記」(新潮社)昭和38年3月20日初版カバ500円 写真集…

森開社シュオッブ

かつて「アイデア」日本オルタナ精神譜においてインタビューのうえ記事を執筆させていただいた小野夕馥氏の森開社から、極めて瀟洒な装いの新刊が刊行された。マルセル・シュオッブ「マウア あるいは肉の幻」である。 限定300部記番、訳者署名箋入、正字正仮…

冷たい雨の週末

ここ数日に比べれば比較的暖かな印象の金曜日、五反田古書展初日である。注文品はない。閉場30分前に会場到着。外をザッと見てから階上へ。ここも一通り見たのだが、今回はこれといったものもなく、といって交通費かけて五反田くんだりまで来て何もないとい…

青展、ブックフェスなど

先週の特選古書即売会、それから青展、そしてすずらん通りのブックフェス。特選行っても青展はまだだし、青展始まったと思ってもブックフェスは翌週だし、なんだか客足確保を第一にどれだけ引き延ばせるか作戦のようだけれど、ワーッという熱狂は醒めダラダ…

ムナカタとか金閣寺とか

ネット古書店やらオークションやらで今週買った本。 ヘンリー・ミラー「三島由紀夫の死」(私刊)1992年6月1日発行2000円 フルッサー「写真の哲学のために」(勁草書房)カバ1500円 写真のはお勉強用だが、ミラーの三島論(の翻訳)は昭和46年10月に「週刊ポ…

ぐろりや会には行けず

ぐろりや会古書展二日目の今日、会場に向かったが間に合わず。ネットオークションで落札したものを取りに出品していた古書店へ向かう。向かう途中にちょいと覗いた古書店にて本を買ったりなど。 竹久夢二「春」(研究社)大正15年12月15日初版凾3150円 二葉…

趣味展のあとに雪岱

朝方読書をしていて、明日は昼過ぎに起きてから赤坂の雪岱展と表参道の芳年展と銀座の横尾と大道それから恵比寿の操上和美展をザーッとまわろうかな、などと思っていた。が、金曜は趣味展であった。今から寝たらアレだしそうか仕方ないということで、そのま…

リブロ池袋古本まつり

本日から開催のリブロ池袋古本まつりに赴く。といっても、朝イチなどではなく夕方。例年よりも会場が狭くなったが、それでもダラダラしていると全部を見るにはかなり時間がかかる。二つ注文したうちの一つだけが当選。最近の浪費を考え、いろいろと抱えてい…

紙魚展、中央線古書展

紙魚展にいって、扶桑を見て、それから高円寺へ行って中央線古書展……という心づもりであったのだが、お彼岸ということで家人と墓参していたら時間が遅くなり、結局は注文品が当たって取りに行くとしていた中央線古書展のみということになった本日。会場には…

ぐろりや展/新潮社・著者4部本

ぐろりや展初日。注文品はない。今日は所用があって会場には20分ほどしかいられなかったが、ザッとまわって二冊購入。西村伊作の大正期の本が数冊あったが、あれももうちょい安かったら欲しかった。 黒田正利「熱血詩人ダンヌンチオ」(日本放送出版協会ラジ…

まど展!

まど展初日。 まあいつものように閉場一時間前に会場に到着したが、今回の印象は、なんというか、プチ青展的な感じであった。古書に関しては、あくまでワタクシが蒐集しているような文学書関係では、ネットオークションでもこういう状態が続いているような。…

リブロ池袋夏の古本まつり+目録

早い者勝ちの某書店の古書目録が来たという情報を昼過ぎにキャッチ、ということはウチにもということですぐさまポストを確認すると、来ていた。二点注文(これは届いたらまたここで紹介します)。*************************池袋に…

雨の中の舞妓揚げ

ちょっと前まで半玉だった妓を揚げた。みきひこ屋という置屋の妓である。 長田幹彦「舞妓姿」新潮社・情話新集2、大正4年6月1日4版発行。竹久夢二木版装幀。美。6300円。本日は、まあちょっと某文学系の学会にチラリと顔を出して発表を聞いてきた。が、15時…

小村雪岱装の封筒

夢二の画が入っている(印刷されている)便箋セットがある、とかいうのは何かのカタログだったか、目録だったか本だったかで読んだことがある。弥生美術館で知ったのだったかも。 しかし、小村雪岱装(装幀じゃないのに装ってのは変かもしれないけれども、ま…

デモ画集

「煤煙」やら「三四郎」やらの挿画が入った名取春仙画集「デモ画集」(如山堂書店)というのがあるのですよ。ちょっと欲しい……。でも高そうな。しかしなにゆえに「デモ」なのか、これがいまいちよくわかりません、ご存知の方教えてください。さて、紙魚展目…

独歩小品

昨日から読み始めた「新聞小説の時代」を読んでいて、国木田独歩の短篇「非凡なる凡人」を読みたくなった。 確か、以前古書展で拾った独歩の縮刷が「非凡人」とかいうタイトルだったな、と、思い出し、今日、国会図書館に出かけるときに持参し、電車の中で短…